18 July, 2009

二期倶楽部

先週の金曜日、仕事のあとレンタカーを借りて那須にある二期倶楽部に行ってきました。
海外に行こうと思っていた新婚旅行の代わりと考えれば大したことは無いけど、それにしても今後なかなか無いだろうなと思える贅沢な旅でした。
写真は膨大にあるのですが出来るだけ少なめに載せておきます。

7/10 (FRI) *あきちゃん誕生日おめでとう!
仕事を早めに終わらせて自宅から最寄りのレンタカー屋さんでラクティスをチョイス。
家で荷物を積んで出発、首都高でいきなり事故渋滞に巻き込まれたけど3時間半くらいで到着。
那須は観光地なのでそれらしい看板が至る所にあるのですが二期倶楽部の看板は全然見当たらない、ナビが無ければ辿り着けなかったと思う。
ちょうどナビが案内を放棄した頃に電話がありスタッフの方が迎えてくれました。

僕らが宿泊したのは本館の13号室、これと言って贅沢な設えがあるわけでは無いのですが広大な敷地に小さな部屋が点在する在り方が贅沢。

着いたのが0時を過ぎていたのですぐにお風呂に入ってビリヤードなど、そのあと軽く散歩。
東京と比べると気温は低く、湿度は若干あるもののじとーっとした不快な感じは無くて、天然の上質な加湿器みたいでむしろ気持ちよかったな。

7/11 (SAT)

起きて本館の杉本貴志さんが手掛けたレストラン、La Briseにて朝食(和食)。
僕は大体旅行に行ってもチェックアウト直前まで寝てるので朝は食べないんだけどさすがにこれは食べておかないと勿体無いだろうと思い食べました。
食べてみると特に変わったことをするでもなく食に関しては前衛を好まない僕でも美味しく食べられました。
卵かけご飯や漬け物が美味しかったな。


何より渓流が見えるテラス席で食べられるのが嬉しかったです。
食べ過ぎてしまったのでお散歩、敷地内を一通り歩きました。
田んぼがあったり温室があったり、特に何もないことがすごく豊かに思えます。
他の宿泊客も釣りをしたり読書をしたり全体にゆっくりした時間が流れています。


夕方から車で20分くらいのところにある隈研吾さん設計の石の美術館へ。
いかにも地方にある施設というゆるーい雰囲気が心地よかったですが空間はさすが。

帰ってきてリカッペはお疲れだったので部屋で休んで僕は一人でさらに散歩。






晩ご飯は東館のレストラン、これ以上凝った料理を出されると僕はつらいな、というギリギリのラインでしたが素材が良いので全て美味しく頂けました。

この豚肉と

この牛肉は本当に美味かった。

でもこんなの毎日食べるのはしんどいな。
カレーやラーメン、蕎麦が食べたくなりました。
今日はお風呂も東館のスパへ、皆さん夜は早いのかほぼ貸し切り状態。
サウナもあり快適でした。
寝てしまうと終わりか・・・と淋しくなってしまい意味なく夜更かしして寝ました。

7/12 (SUN)

昨晩のレストランで朝食(洋食)。
0時前にチェックアウトして最も古い渡辺明さんが手掛けた本館の客室と2003年にオープンしたコンランが手掛けた東館の客室を見学させてもらいました。
本館は写真撮り忘れたのですが落ち着いた内装で、作家が篭って執筆活動なんかしてそうな雰囲気。
東館はメゾネットタイプの最も高い部屋を見せてもらった。

内装はこれと言って特筆すべき点は無いのですがツボを押えていて上手いなあと思いました。
都内にある外資系のホテルこそが最上級だと思う方がここに泊まると物足りなく感じるのかもなあ、とも思いましたが、僕は全然こっちのほうが素敵だと思います。
随分前から興味を持っていた二期倶楽部に実際に泊まってみて思ったことは特別何かを贅沢に見せるのではなく、全体の雰囲気を無理なく作ることが上手いなあということと、サービスの徹底にあると思いました。
なんてことないようにあるお庭や客室もかなり作り込まれているんだろうけどできるだけ押し付けがましくないように提供する感じ等、通底した奥ゆかしさみたいなものを感じました。
建築的な側面から思うことはこういった大規模な建築計画は配置計画さえ上手くいけばそれだけで及第点は取れるんだってことを思った。
サービスについては何ヶ月か前に予約した時点から"お客様"として扱ってもらい、チェックアウトするまでとても丁寧に対応して頂いてこちらの注文に対し断られたことは一度も無く、その度に注文以上の対応をして頂けました。
何度も見張られているのか?と思ったほどお客さんの先を読もうと各スタッフが心がけていることを感じました。
ただ僕らみたいな庶民は慣れていないので大事にされ過ぎてやや恐縮、もっとほったらかしでもいいですよって言いたくなるくらいに(苦笑)。
本来僕らみたいなペーペーが来るところじゃないな、と。
ともあれ貴重な体験の出来るホテルであることには違いありません、出来ればまた来てみたいです。

二期倶楽部を出発して近くにある那珂川町馬頭広重美術館へ、これまた隈さん設計。
(今回は行けていないけど他にも隈さん設計の建築が栃木にはいくつかあります。)




ここはこれまで僕が見たどの隈さん作品よりも良かったなあ。
ここも二期倶楽部と同じで何も無い(ように見せている)ことがとても魅力、いわゆる"どや感"ってのは引くんですよね。
これほどに同じ断面で長い建築を見たこと無かったので狂気じみた良さがあって、プロポーションって何?と考えさせられました。
唯一、建築誌などで見る写真で森の中にひっそり佇んでいるんだろうと勝手に想像していたので町の中に突然見えた時はやや驚きましたが。

そのあと宇都宮に新居を建てた幼なじみのみいちゃん夫妻に会いに行きました。
22時までに車を返さなくてはいけなかったので短い時間でしたが久しぶりに話せて楽しかったです。
途中みいちゃん邸を設計した設計士さんが遊びに来たり、僕らはあまり個人住宅を設計することが無いのでそういう関係がうらやましく思えました。
東京までの帰り道は途中少しだけ渋滞もありましたが概ねスムーズ、近所にあるMt.Fishtailでメシ食って帰りました。

大量の写真をまとめるのに時間がかかり更新が遅くなったけど一応これが新婚旅行なので記すことが出来て良かった。
最初に写真少なめと断っておいて多いじゃないか、とお思いでしょうが今回300枚くらい撮ったのでこれでも少なめに載せたってことで。
1週間経っても鮮明に覚えているだけにまた行きたいなあ。

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