First Love
「初恋/中原みすず」を読み終えた。
最近フィクションの小説はめっきり読んでいなくて、読んでいるのは建築やデザインの本か、ノンフィクションものがほとんどだった。
今回読んだこの本はそのどちらとも言えないもので(ノンフィクションと信じて読んでいたが)、新しいジャンルだなと思った。
日本の犯罪史上、類を見ない型破りな事件(約3億円を載せた現金輸送車を警察に扮し、車ごと奪ってしまった。内容はここに詳しい)の実行犯が中原みすずという18歳の女子高生だったとして、本人が当時を振り返るという内容。
発売当時は真偽が定かではないまま読むのはツラいと思い敬遠していた。
しかしいざ読んでみると小説にありがちなメタファーの連発や遠回りな言い回しは一切無く、著者の淡々とした語り口にすぐに引き込まれていった。
文章には決して明るくはないが爽やかさがあり、また寂寥感が滲み出ていて素直に好きだな、と思えた。
純粋な心の上では犯罪さえも正当化出来るという甘酸っぱさが痛くて、でも今の自分には少しうらやましくもあり。
ただ、読み終えて「事実が知りたい」、この気持ちと幾分かの寂しさだけが残りました。
いい本です、是非。
ちなみに本の装画はマルチな才能(死語)を発揮する俳優、浅野忠信。
映画「初恋」オフィシャルホームページ
キャストを見てみたら宮崎あおい以外はよく知らない俳優ばっかりだけど観に行ってみよう。
本と言えば先週、今更ながら養老猛先生のベストセラー「バカの壁」も読みました。
これもさすがになかなか興味深い内容ばかりで楽しめました。
現代人の思考や、モットー、モラルについての盲点が暴かれているように思えました。
発想がまさに逆転している、という説明をあれだけ巧く語れる方はそうそう、いるものではないだろう。
知ってるつもり、や知ったかぶりはよくないという教育的なことから、脳のメカニズムに基づいた強制了解的な理論など、話題とそれに伴う裏付けが驚く程に豊富。
ともあれこの本を読んだ事で僕の中に存在していたいくつかの「バカの壁」は見事に崩壊したわけです。
「個性を主張しろ、という教育より相手が何を考えているか、何を思っているかということを考えろ、という教育のほうが至極真っ当だ」と力強く語る養老先生の言葉が印象的でした。
真意は本を読んでみてください。
次は「世田谷一家殺人事件—侵入者たちの告白」を読んでみよう。
あと、今日知ったんだけどついに出るみたい。
Nintendo DS Jet Black
ヨーロッパでは先行して発売されていたんだけど、必ず日本でも出ると思ってた。
発売はもう少し先だけど焦って買わなくて良かった(^v^¥)
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