09 November, 2006

Steel Structure


事務所の近くに建設中の高層ビル。
確か住友不動産がディベロッパーで設計は日建設計、施工は竹中工務店。
店舗やオフィス、住宅が入る予定のよくあるビルディングタイプ。
なんでこんな写真を載せるかというとただ単純に建ち上がってゆく姿が美しかったから。
近くにもう1棟鹿島が施工中の高層マンションがあるんだけどこちらは美しくない。

両者の大きな違いは構造の違い。
前者は鉄骨造なのに対し、後者はRC造。
出来上がりはどんなのか分からないし、竣工したものを見比べると鹿島がやってるマンションのほうがカッコいいかも知れない。
あくまでこれは工事中の建物の美しさの話。
(クレーンもかっこいいです、写真じゃ分かりにくいけどボディがシルバー。)

鉄骨造は骨組みが出来上がり外装となるパネルなり、カーテンウォールなりを取り付けていく。
少しずつ高くなっていく超高層鉄骨造ビルを毎日見ることなんてなかなか無いから改めて思ったんだけど、工事中の建物の中が(メッシュシートを通してだけど)見えるのはとても気持ちがよい。
それに対しRC造は各階の壁、柱を一気に打設するから中がどんどん見えなくなっていく。
田中康夫のガラス張りの知事室じゃないけど、マンションなんかは色んな意味で「透明な政治」ならぬ「透明な現場」を掲げて鉄骨造にすればいいのにと思った。(最近は鉄骨が高いから無理だろうけど)
あれなら本数減らす、とかのごまかしが効かなくていいと思うんだけどな。

ついでみたいで軽薄な感じがするけど(笑)藤田さんには頑張ってほしい。
毎日気にかけて見ているけど、もともと日本のメディアじゃなくて海外に向けるほうが間違いなく効果はあると思ってました。
政治家なんて体裁や他人の目(この場合外国からの評価)ばかりを気にするヒトたちの集まりだと思うから。
何か動きがあるのかどうか・・・。
(藤田さんの主張内容についてはこの辺りを見ればよく分かります。
このような内容が書かれた資料を判決が下された日にマスコミに配布したのだそうですが、その内容についてほぼ全てのメディアが触れなかったこと、また配られたことにすら触れていないメディアがほとんど。
報道すべきことをしないのは嘘も同然、このことが新聞も含めたテレビやインターネットの情報を全て疑っていないといけない悲しい現状を顕著に示していると思う。)

08 November, 2006

Visual illusions


この絵はEdward Adelsonの"Checker Shadow Illusion"という市松模様のボードの上に緑色の円筒が立っているという一見何てことの無い絵。

実はこの絵のAの部分とBの部分のマスの色が同じ明るさのグレーだなんて言われると信じられますか?
僕はどうしてもそうは見えなかったのでフォトショップのスポイトを使ってAとBの色を調べてみたんだけどなんと、全く同じ!

五感の中で最も信用出来ないのが視覚なのかも知れない、その分弄ばれると面白いのも抜群に視覚。
コントラストの操作でここまで分からなくなるなんてね・・・。
(少し違うけど乾さんのメレーズ御殿場のアイデアはこれか?)

ただこの「錯視」(視覚の錯覚)というのは脳との関係により人間の優れた特性により起こりえること、とのこと。
くわしくはココでどうぞ、うーん、面白い。

以前テレビで見たんだけど、聴覚も同じようなことがあると言っていた。
普通のヒトは出来ないが、「ガ」(上唇と下唇がくっつかない)と「バ」(上唇と下唇がくっつく)の発音を同じ口の動きで出来るヒトがいて、そのヒトを見ながら音を聞くと同じ音に聞こえ、目を閉じると違う音に聞こえるという錯聴(?)。
人間の五感はバカ素直じゃなく、脳や経験値の補助を受けた上での応用力があるということか。

今日僕が事務所に入る前から付き合いのある内田洋行の方が撮影にやってきた。
なんでも来週から始まる新作発表会で、関わっているデザイナーの仕事場を来場者に見せたいとのこと。
僕は撮られないだろうと思って気が緩んでいたのに気付くと「笑ってください」とか言われてて・・・。
笑えるはずがない・・・、ボスは慣れたもので満面の笑みで笑ってたけど、ますます信用出来なくなった。
普段仕事以外の会話なんかしないしほとんど笑顔も無いのに「みんなで楽しそうに仕事をしているところも撮らせてください」って言われたからさすがに断った(苦笑)。

07 November, 2006

Christmas Season??

今日ラフォーレの前を通りかかるとクリスマスツリーが。

もうそんな季節か・・・っていうかまだ早いでしょ、ってことで。
ええ、それだけですが、何か?

Exhibition Tour

11/4 (SAT)

様々なデザイン・アート関連のイベントが飽和状態の中、週末にいくつかピックアップして見てきました。


まずはギャラ間、「タッチストン 大橋晃朗の家具展」。
1992年に亡くなられた故人の初の回顧展。

先日亡くなられた篠原一男さんに師事したり、伊東(豊雄)さん、長谷川(逸子)さん、坂本(一成)さん等と親交があったり、家具デザイナーの中でも建築出身で建築家との関わりも多くあったデザイナー。
僕はこれまで伊東さんや長谷川さんの作品に置かれた独特な家具としての存在しか知らなかったが、今回の展覧会により実際に見ることが出来、座ることが出来た。

「ハンナン・チェア/1985」

この家具の良さを説明する言葉を僕は持ち合わせていないが色んな意味で不思議な椅子。

幾重にも敷かれたクッションや意味不明なフレームに戸惑いはあるが、何故か憎めない、というより大好き。

今回の展覧会の広告、作品集の表紙にも使われている家具、なるほどフォトジェニックな家具である。
当時からこの配色、このファブリック。
何故か今の気分にピッタリ。
僕は思った、何処かのメーカーが復刻して発表するね、たぶん。


「トーキョー・ミッキー・マウス/1988」
これ中にバレーボールが入っているんです(笑)。


「フロッグチェア/1985」
日本の住宅建築のマイルストーン的存在「シルバーハット:伊東豊雄/1984」に置かれたこの椅子。
昔の新建築の記事を見ながら、建築と家具の相性って大事なんだと再確認させられます。

座り心地がどう、とかスタッキングが出来るだとかそういう機能的な意識や批判を介入させない次元にあるデザイン。
伊東さんとのコラボレーションによりお互い切磋琢磨していたことは、デザインを見れば明らか。
モダニズム的なプランでは到底納まりきらないこれらの家具は自由な広がりのある伊東さんの空間を欲しているかのようにも見えるし、更に先を行くようにすら見えた。
今の伊東さんの建築の中に置いても全く違和感ないよ、間違いなく。
(補足しておくが座り心地はどれも驚く程よい。)

乃木坂の長寿庵で蕎麦を食らい、次に初台のオペラシティ アートギャラリーで行われている「伊東豊雄 建築|新しいリアル」展。

こりゃすごい、これが感想。
出来るだけ原寸のスケールで空間やオブジェクトが体感出来るようになっていて皆の作品を眺める姿が、アートを眺めるそれでも無く、実際の空間の中でのそれでも無く、美術館という空間の中に再現された圧倒的な”モノ”を見る目になっていたことが印象的。
伊東さんがよく仰る「『せんだいメディアテーク』の現場で味わった体験」をできるだけこの場所で体感して欲しかったのだろう。
モダニズムの美学ではなく「モノ」が空間を支配する最近のテーマに並ぶ「エマージンググリッド[生成するグリッド]」も各作品ごとにムービーで解説してくれる。
もはやあるルールに則った無限に広がる(ことが可能な)空間はデザインする必要は無いのか?と思わせられるがやはり違う。
同じ伊東さんの作品でも処理を施し、いくらか人工的な空間に近いもののほうが自然に見え、どこでフィックスするかという技量もやはり必要。
ともかくかなり面白い展覧会でこれまでに体験したどの建築関係の展覧会よりも面白かった(と思う)。
最後にある伊東事務所ヒストリーも必見である。
(展覧会は撮影禁止だった、ココに素晴らしい写真があるので見てください。)
もしも大橋さんが生きていたら、「台中オペラハウス」にどんな家具を置くのだろう。
この二つの展覧会を同じ日にこの順番で見たことは我ながらいい選択だったと思う、うむ。

ここからはかなり流し気味(笑)。
原宿の取り壊しが決まっているビルで行われていた「Design Tide」。
これはその中の「Treasured Trash」というイベントのブース。

家の中にあるゴミも宝になるんだよ、って言いたいのかな、たぶん。
そのゴミで作ったシャンデリア。

中には話題の「sketch furniture」とか影絵に反応して怪物の姿が浮かび上がる「シャドウモンスター(インタラクティブインスタレーション)」などいくつか面白いものがあった。

最後に近くのhhstyle.comにてヘラ・ヨンゲリウス展。

なんて言うのかな・・・すごくいいんだけど、なんだろう?って感じ。

パントンの子供椅子。

これ売れるかも知れない。

帰りに光麺で担々麺を食らい帰宅。
以上。
とても充実した1日を過ごせました。

03 November, 2006

Tokujin Yoshioka


アクシスギャラリーで行われている吉岡徳仁のスーパーファイバーレボリューション展に行ってきました。
今年のミラノサローネで発表した「PANE Chair」を初めて見ることが出来ました。

この椅子について僕が書くまでもなくココに詳しく書いてあります。
この椅子はデザインというよりは制作過程が面白い(紙管に丸めて入れたり、窯で焼いたり・・・)のですが、結果としてのぽっこりふっくらしたデザインも柔らかく不安定な座り心地も面白いと思います。
期待値がそれほど高くなかった分、プチ感激。

会場構成ももちろん氏が手がけているのですが、無造作に散らばった繊維や壁に並んだストローなど、華やかなものとは対極にあるものにより幻想的なシーンを作り出していた。

展覧会についてのレポートはココに詳しく書かれています。
(ここにあるムービーは結構ビビります。)

会場にはPHAIDONから新しく出版された本がオリジナルのバッグと共に発売されてましたが高いし日本語版が出るかもなんで買いませんでした。(この出版社から洋書として出ていた安藤さんの作品集が日本語版として再版された前例あり。)

東京はこの時期各地で面白そうなイベントがあり、大変です。
芸術の秋真っ盛りです。