11 July, 2007

第56回 アイカ現代建築セミナー


今年も行ってきました、アイカ現代建築セミナー
今年の講師はスペインからラファエル・モネオさん、日本から槇文彦さん、どちらも世界的に有名な巨匠。
一昨年はSOM、昨年はジャン・ヌーヴェル、毎年このセミナーは豪華なんですよね。
この無料入場権の競争率が半端じゃないって話を毎年のように聞きますがほとんど関係者に配ってるからじゃ無いかな?と思う。
かく言う自分もボスのおかげで最前列でお話を聞くことが出来ましたが、落ち着かず、眠たくなってもウトウト出来ず・・・普通の席のほうがよっぽどいいや。
内容は面白いと思える話では無かったけど、槇先生の話し方がとても分かりやすくて、とても正しくてそれが印象的。
ボスは隣でずっと大きく頷きながら聞いてた(槇先生へのアピールだったのかな?)。

それにしても同時通訳ってどうも苦手、本人の声じゃないから眠たくなってしまうんだな。
映画だって吹き替えより字幕のほうがいいんだから、そのうち同時通訳してなおかつ文字情報として出力ってのがスムーズに出来るようになるんだろうな。
そうなるとこういったレクチャーがもっと楽しくなると思う、と同時に戸田奈津子さんの存在意義が・・・(苦笑)。

会場は有楽町ビックカメラの上にあるよみうりホール。
村野藤吾が手がけたこの建築、外観は改装されていて無惨なことになってますが、このホールはまだ当時の雰囲気を残しているようでした。
特に階段や壁の曲線が美しいです。

08 July, 2007

立川→葉山

今日はお仕事、でも今日みたいな一日ならなんにもツラくない。
朝立川駅でボスと待ち合わせ。
グラフィックデザイナー佐藤可士和がクリエイティブディレクターとしてブランディングした「ふじようちえん」見学のため。
佐藤さんが園長先生達と話してる内に大事なのは建築じゃないか、ということになり手塚さんが指名されたという経緯があったとか。
大きな特徴は楕円形の変型ドーナツプランとそれをぐるぐる走り回ることが出来る屋根。
(手塚さんの代表作「屋根の家」を幼稚園にという要望があったらしい。)
園児達が遊べる中庭を確保したドーナツとなると普通ならかなりの大きさが必要となる。実際僕のカメラでは表現しきれないけどすごく大きなドーナツで規模の小さな幼稚園なら実現することが難しいけどふじようちえんは600人の園児が通う全国でも3番目に大きな幼稚園、ここ以外ではなかなか有り得ないプランだったようだ。

雑誌なんかではかなり興味深く見てたからよく知ってるつもりになってたけど実際来てみると高さ2100の軒高はかなり低いし中心が無く幅も一定ではない楕円がもたらす空間の質の変化は面白い、壁もなく建具は開け放しで存在の薄い柱のおかげで中心から放射状にどこを見ても視線が抜ける。
天井は手が届くくらい低くて室内からは園児の目の高さくらいにかがんでまわりを見て初めて空間として成立してることが分かる。
F.L.ライトのように低いところから高いところへ抑揚をつけるというわけではなくずっと低い、あくまで子供のための空間。
写真を見ると大人が巨大に見えるのが分かってもらえるかな?

屋根はシンプルです、トップライトと樹がいいアクセントに。(ただ外から中庭に向かって勾配がついてるから実際はかなり複雑な3次曲面。)

1本も切っていないという既存樹木との関係や水場なんかのディテールも微笑ましい。


一番面白く思ったのは動線、アクティビティについて。
1Fはみんなが中心に向かって走る、2Fではぐるぐる走る、全く違うアクティビティを喚起し、しかもそれを低い天井とドーナツプランにより可視化している、やっぱりこれに尽きるんじゃないかな。
こんなにイキイキした建築を見たのはせんだいメディアテーク以来でした。
ディテールや仕上げにお金をかけなくてもいい建築は出来るという好例だと思います。
ボスが手塚さんと喋ってるのをこそこそ聞いてたら「幸せな建築」って言ってたのが印象的で素敵だなと思った。
出来れば平日に600人の園児達が走り回っているところを見てみたい、この建築がもっと素晴らしいと思えるんだろうな。

見学が終わり急いで駅に向かって電車を乗り継ぎ葉山へ。
今日は内覧会、例の現場の。
買主さんにはとても満足して頂けたようで素直に嬉しかった。
頑張ったところや見て欲しいところにちゃんと気付いてくれるのはやっぱり嬉しい、報われました。
特にバスルーム周りを気に入られたようで何より。


今日は外構照明のチェックもあったのでボスには先に帰ってもらい暗くなるまで近くにある神奈川県立近代美術館(葉山館)へ。
企画展は昨年見た伊東さんの「建築|新しいリアル」展。

一度見ていたのもあって時間潰し程度に考えてたけど展覧会が驚く程に進化していた。
プロジェクトも進行しているし、場所も違う、伊東さんは当然と言うかも知れないけどビックリ。
で、やっぱり相当面白い。
台中オペラハウスの模型を見ていると涙が出そうになるくらい。

岡本太郎がピカソを初めて見た時涙が止まらなかったという話を聞いて面白くて笑ってたけど少しだけ分かった気がする(笑)と同時にさっきちょっとでも満足していた自分が恥ずかしく、関わった仕事との次元の違いに大きく凹む。
途中で閉館時間になってしまったけど機会があればまた来たいなと思えるくらい面白い展覧会です。

美術館を出て17時過ぎ、まだ外は明るいのでゆっくり砂浜を歩いて現場へ。
海や夕陽はキレイ、みんな楽しそうで最高過ぎるくらいにいい雰囲気でした。
出来ることならここに住みたいとすら思えます。

自分がこんなに海が好きだってことは最近気付いたな、東京にいるからこそなんだろうけど。
色んなところを1時間以上歩きました、こんなとこにも手塚さんの建築が。

現場も夕陽を浴びていい表情に、なかなかいいじゃないか、やっぱり。

19時くらいにようやく暗くなったのでやっと照明のチェック。
ほぼ想定内、でも思ってた以上に明るすぎたかも・・・。


帰りも駅までのバスが通る道を徒歩で、途中でカラーバリエーション豊富なビーサンが有名なげんべいでお土産を買いました。


最近この配色が好きみたい。
おじさんも控え目でとてもいいヒト、ブログや通販もあるみたい、オススメです。
この夏はキャンプに行くしちょうどいいや。
今日はなんか疲れたけどいい1日だったなあ。
こんな日が無いと仕事なんかやってられません。

そういえばスリーセブン('07.07.07)、大フィーバーの今日、シライから入籍したとの連絡が。
付き合い始めた時から別れた時、復活した時、色々見てきたから嬉しいですね、おめでとう!

06 July, 2007

新建築住宅特集 255 2007 07


今月の新建築住宅特集、読み応えがあって面白かった。
みかんぐみの曽我部さんの自邸を巡り西沢さんとの対談、妹島事務所出身の若手建築家の住宅など。
中でも青木淳さんのインタビューは面白かった。
青木さんには角が無いというか、肩ひじ張った印象が無い。
これまでよりもどんどん柔軟になっている印象。
ただ丸いだけではなくどういった手法で壊すか、暴走するのか、これを知っている青木さんはとんでもなく魅力的。
そんな中でも言葉のオリジナリティがとても印象的。
通例、建築を語る上では登場しないだろう言葉(固定観念の「脱臼」、「読み替え」や設計のプロセスを「旅」と言ったり)が何度となく出てくる。
ただ単にボキャブラリーが豊富という形容では表せないくらいどの言葉も的確でとても面白い。
会話形式のインタビューの中に普通なら何時間も悩まないと書けないような新作の作品解説の文章が簡潔に納まっているのには驚いた程です。
意識せず自然に言葉を研ぎすます、ってのはなかなか出来ることじゃないなと思った。
新しい連載では青木事務所出身の乾さんとの対談もあり充実の内容でした。

日本語って不思議で「旅行に行く」ってのを「旅に行く」って言ったり、「食事する」ってのを「食する」って言っただけで同じ行為でも受け取り方や印象が変わるんですよね、削ぎ落とされた言葉によって行為の中の無駄の無さや集中力が窺えると言うか。

最後に、、前から思っててきっかけが無かったんだけど今日のブログから英語タイトルを無理くり付けるのを止めます。
レイアウト上英字のほうがしっくりくるんだけど、ニュアンスを正確に示せるのはやっぱり日本語だな(笑)。
僕の頭も少し軽くなりました。

04 July, 2007

Labyrinth


ココでこんな迷路が簡単に作れます・・・ってのはどうでもよくてグラフィックとしてよく出来てるから載せてみたくなっただけです。
暇な時に是非(苦笑)。

01 July, 2007

Shinjuku Shark


今日はお昼過ぎに起きて昨日存在を知ったアツシのブログの過去ログを読み漁って、ヒマだったから普段出来ることなら近づきたくないと思っている新宿に行きたい衝動に駆られ一人電車に乗る。
思い立って30分後にそこに居られることは素敵。
伊勢丹やビームスのセールを覗いたりするも購買意欲を刺激されるモノには出会えず。

HMVでDVDを購入。

すべらない話はさておき鉄コン筋クリート、青春時代を思い出します。
高校生当時地元の宮脇書店で働く友達を持つサッカー部の友達に1冊300円くらいで松本大洋の全てのコミックを買ってきてもらって朝から晩まで読みまくっていた。
大学生になってからの作品は読んでないから知らないけど、それまでの作品は全部名作と呼べるんじゃないかな?
色々映画化されてるみたいだし。(全く観ていないけど)
中でもこれと「ピンポン」は大好き、あと「花男」も「青い春」も・・・っていうか全部。
甘酸っぱいなあ…。

ヨドバシカメラのカメラ館でけっこう長い間カメラに触れる。
思っていたよりチャチかったけどフジのカメラ欲しくなってしまった。(フィルムだけどね)
それより早く一眼レフを買いたいなあ、とりあえず今日はレンズのカタログをたくさん貰って帰りの電車の中で熟読しました。

帰宅してすぐにベッドの上に僕の抜け殻が、暑いからね・・・。

毎日通る原宿GAPのセールで初めて買ったシャツと何年か前に買いそびれてずっと欲しくて、やっと最近ヤフオクでかなりいい状態で落札したパンツ。
シャツは衝動買いだった割にかなり気に入っていて最近毎日着てる。
GAPって僕のイメージではバカなアメリカ人のアホみたいにデかい身体に合わせたサイズばかりだと思ってたんだけど、案外そんなことはなくてギリギリSサイズだけどバカな日本人の僕にちょうどいい。
これからもたまには覗いてみよう。(もちろんセール期限定。)
さあ今からすべらない話でも観よう。